Q:パソコンのマザーボードってサイズは統一されてるの?適当にケースを買っても合うものなの?
大きく分けて自作やBTOなんかで使いやすい3種類と、メーカー製PCの独自マザーがあります
マザーボードのサイズ(フォームファクター)は主に以下の規格があります
規格名 | 横×縦(mm) | 特徴 |
---|---|---|
ATX | 305×244 | 一般的な標準サイズ。拡張性が高い。 |
Micro-ATX | 244×244 | 少し小さい。拡張性はやや控えめ。 |
Mini-ITX | 170×170 | 小型PC向け。拡張性はかなり低い。 |
ケースとマザーボードの対応関係
ケースには「対応マザーボード規格」が書いてあります。たとえば:
- ATXケース:ATX / Micro-ATX / Mini-ITX に対応(大は小を兼ねる)
- Micro-ATXケース:Micro-ATX / Mini-ITX に対応(ATXは入らない)
- Mini-ITXケース:Mini-ITX のみ対応
つまり、ケースとマザーボードのサイズ規格が対応していないと物理的に入らないので注意が必要です。
注意点まとめ
- マザーボードの規格を確認する
- ATX / Micro-ATX / Mini-ITX など
- ケースの対応規格を確認する
- 商品説明に「ATX対応」「Micro-ATXまで対応」などと明記されている
- CPUクーラーやグラボのサイズにも注意
- 小型ケースはパーツの大きさ制限がシビアです
なので、「適当にケースを買う」は危険です。
マザボの規格を調べて、それに対応したケースを選びましょう!
Q:要するに大きく3つのサイズがあるって言う理解でOKかな?ATXサイズのケースなら大体どれでも合う?
はい、その理解でほぼ完璧です!
マザーボードのサイズは大きく分けて3種類
規格 | サイズ | 特徴 |
---|---|---|
ATX | 大きい | 拡張性が高い、標準的 |
Micro-ATX | 中くらい | バランス型 |
Mini-ITX | 小さい | 超小型、省スペース向け |
ATX対応ケースを買えば
- ATXも入る
- Micro-ATXも入る
- Mini-ITXも入る
(※ネジ穴の位置も互換があるように作られています)
つまり「ATX対応ケースは万能」な選択肢
ただし、補足ポイント
- Mini-ITXケースはMini-ITX専用 → Micro-ATXすら入らない
- Micro-ATXケースはATXは入らないことが多い
- 小型ケースは冷却性能や拡張性が制限されることもある
まとめ
ATXケースを買っておけば、基本的にどのマザーボードでもOK!
ただし、逆にMini-ITXケースにATXを入れるのは無理!
安心したいなら、ケースの仕様に「対応フォームファクター:ATX / Micro-ATX / Mini-ITX」と書かれているか確認しておきましょう。
Q:ATXって何かの略?
はい、ATXは略語です。
ATXとは?
ATX = Advanced Technology eXtended(アドバンスト・テクノロジー・エクステンデッド)
- Intelが1995年に策定した、**マザーボードとPCケースの規格(フォームファクター)**です。
- それまで主流だった「Baby-AT」という古い規格を置き換えるために作られました。
ATX規格がもたらした革新(当時)
- マザーボードの設計の統一(ネジ穴やサイズ、拡張スロットの位置など)
- 電源コネクタの仕様統一(ATX電源)
- 通気・冷却性能の最適化(空気の流れを考慮した構造)
- I/Oパネルの位置が統一(ケース背面とぴったり合う)
関連規格(派生形)
規格名 | 概要 |
---|---|
Micro-ATX | ATXを小型化したもの(拡張スロットが少ない) |
Mini-ITX | さらに小型、組み込み用にも使われる |
E-ATX | ATXより大きい、ハイエンド向け |
まとめ
ATXは「Advanced Technology eXtended」の略。
PCのマザーボードやケースの規格で、現在の標準的なサイズ&仕様を定めたもの。
豆知識ですが、今のほとんどのPCはこのATX規格ベースで設計されています。それだけ普及しているってことですね。
Q:メーカー製のPCでもATXのサイズで作られてる?
一部はYES、一部はNOです。
【YES】ATX規格を採用しているメーカー製PC
たとえば以下のような「BTOパソコン(カスタムPC)」や「ゲーミングPC」は、ATXやMicro-ATXなどの汎用規格を使っていることが多いです:
- ドスパラ(GALLERIA)
- マウスコンピューター(G-Tuneなど)
- ツクモ
- パソコン工房
- フロンティア
- 自作PCっぽく見えるDELLやHPの一部モデル
🔧 こうしたPCはパーツの換装・流用がしやすく、ケース交換やマザボ交換も比較的自由です。
【NO】独自規格のマザボやケースを使うメーカー製PC
一方で、**大手メーカー製の一般向けPC(特にノートや省スペース型デスクトップ)**は、独自仕様が多く以下のような傾向があります:
- NEC、富士通、東芝、Sony VAIO(旧)
- DELL(OptiPlexなど)
- HP(Pavilionなど)
- Lenovo(IdeaCentreなど)
これらは──
- マザーボードのサイズや形がATXではない(独自形状)
- 電源が特殊サイズ
- ケースも専用品
- ケーブルのピン配置が特殊
- BIOSや電源連動がメーカー仕様
つまり「自作パーツ流用できない設計」が多いのです。
結論まとめ
PCの種類 | ATXなどの規格? | カスタマイズ性 |
---|---|---|
自作・BTO系PC | 規格準拠(ATXなど) | 高い |
一般メーカー製PC | 独自規格が多い | 低い〜ほぼ不可 |
アドバイス
PCを自作したり、後でパーツ交換したい人は、BTO系 or 自作PCベースの構成を選ぶのがおすすめ。
Q:じゃあNECのスリム型のビジネス向けPCは、市販されているマザーボードと入れ替える事はできないかな?
NECのスリム型ビジネス向けPCに、市販のマザーボードは基本的に入れ替えできません。理由は以下のような複合的な要因があります。
① ケース形状が独自仕様
- スリム型PC(横幅が細い省スペースタイプ)は、Micro-ATXどころかMini-ITXすら入らないことが多い
- マザーボードの固定ネジ位置、I/Oパネルの位置、ロープロファイル用スロットなど、ATX規格から外れている
② マザーボードが独自設計(NEC用)
- サイズが独自(長方形だったり、L字だったり)
- 電源端子が24ピンじゃない(→ 独自ピン数・形状)
- 前面電源ボタンやLEDなどのピン配置が非公開
- I/Oパネルが一体型で、ケースに直付けされていて交換不可
③ 電源ユニットも特殊(SFXでもないことが多い)
- マザーボードと一体で設計されているため、ATX電源のコネクタと合わない
- 無理に入れても物理的に入らない or 発火リスク
どうしても改造したい場合は?
- ケースごと新しいATX/Micro-ATX対応のPCケースに入れ替える
- 電源ユニット、マザーボード、場合によってはCPUやRAMも新調
- 要するに「丸ごと入れ替えになる」のが現実です
まとめ
NECのスリム型ビジネスPCに市販マザーボードは基本的に流用できない。改造したいなら「ケースも含めて、ほぼすべて入れ替える」覚悟が必要